【シナリオ・脚本作り特集②】『アニメ・シナリオライターへの道!』から学ぶ

シナリオが書けたら〜ドラマ化されちゃったり〜〜〜〜〜
アニメ化されちゃったり〜〜〜〜〜
印税もガッポガッポ!
ウエッヘッヘッヘッヘヘヘ

おさらい

こんばんは
欲などこれっぽっちもない澄んだ瞳のうみうしです!

前回、シナリオ・脚本のことを何も勉強せずに書き上げてみた結果、
いまいち完成度の低いシナリオが出来上がってしまいました。

現状をより良くするべく、図書館へ向かい、
シナリオ・脚本制作の本を借りてきたのでした。

この本を選んだ理由

この本を選んだ理由は、
ヤングアダルトコーナーにあって読みやすそうだったこと、
お金に繋がりそうな情報が載ってそうだったからです。



『アニメ・シナリオライターへの道!』の作劇のコツ

テーマを決める

◆大きいテーマの場合
「愛について書きたい」「宇宙の歴史の謎について書きたい」
・・・「その愛とはどんなものか」
・・・「愛を通じて何を表現したいのか」
・・・「どんな登場人物・展開が効果的か」
より小さく、細かく考えていく

◆小さいテーマの場合
「自分の体験を物語にしたい」「こんな人物を主役にしたい」
・・・「登場人物をどう行動させ、どんな相手を登場させるのか」
・・・「どんな場面を設定してストーリーを組み立てるのか」
・・・「ストーリーを通じて最終的に何を訴えるのか」
より大きく、広げて考える

やりやすい方を使ったり、組み合わせたりして使う。

魅力的な主人公にする

主人公はテーマを背負う。

◆主人公の履歴書作りをする。つじつまを合わせる。
・主人公がいつ・どこで生まれ
・どのような環境で育ち
・どのような人物と出会い
・どのような考えを持つようになったのか
・何を目指していて
・何が障害なのか

舞台・世界観の設定をする

主人公や登場人物の設定と、作品世界の設定は深く関係している。
現実・現代社会が舞台でない場合は、追加された架空の設定とつじつまが合うよう、よくリサーチし設定を練る必要がある。

脇役を作る

◆脇役のパターン
①ライバル・・・主人公と対立する
②協力者・・・主人公に協調する
③友人・・・主人公とともに行動する
④後見人・・・主人公を支える

脇役も履歴書を作る。ライバルは特に念入りに。

◆脇役とテーマの関係性
主役がテーマから遠い場合・・・脇役がテーマへ誘導する
主役がテーマに近い場合・・・脇役がテーマを否定する

ストーリー作りの基本

・「誰」が「何」をするのか
・「誰」が「何」をして「どうなる」のかに絞って考える

起承転結の”起”

◆提示したいこと
・主人公はどんなキャラクターなのか
・どんな世界に住んでいるのか
・何を目指しているのか
・現在の主人公にとって何が問題なのか
・重要な脇役も登場させ、目的・状況も明確にする
→主人公にとってもっとも起こってほしくない事態が発生した時点で終わる

”承”

1.起の終盤から事態を悪化させる
2.最も起こってほしくない事態に遭遇した主人公は、大いに葛藤する
3.状況を抜け出すために努力する
4.しかし努力はうまく行かず、ライバルも動き出し窮地に立たされる
5.物語のスタート段階で主人公が目指していたものから最も遠ざける
6.手がかりもつかむ

”転”

1.意外な出来事が発生し、謎が解明される
2.主人公の進むべき道が明らかになる
3.主人公自身の考えや行動も変化する
4.当初の目的を達成する準備を整えるor新たな目標を見つける

◆注意
・意外な出来事や謎の解明が唐突ではいけない
・起承で伏線を作っておき回収する

”結”

1.これまでのストーリーを踏まえ、主人公は目標・目的に向かって突き進む。
2.困難・ライバルと対峙する
3.ピンチに陥り二転三転する
4.<クライマックス>ライバルとの対決、目標達成

プロットを作る

プロットとは、シナリオの前段階・準備段階の文書のこと。
プロットの実例を見て書いたほうが良い。

ハコ書きを作る

①起承転結の4つを大バコに分ける
②そこからさらに小さなハコにしていく 例)起のハコ①②、承のハコ①②③
ハコに書き込む内容・・・登場人物のセリフや動き、シーンの場所などシナリオを書く上で重要なこと

シナリオの書式について

・柱・・・シーンの最初に書く。シーンの場所と時間を指定する。○や□の後に続けて書く。
例) 
シーン1
○学校(昼)

○レストラン(回想)

・ト書き・・・柱の場所や状況をより具体的に書く。登場人物の出入りや動作を書く。
上から2or3マス空けて書く。(2マスか3マスかの書式は、作中で統一すること)
視覚と聴覚で示せるものしか書いてはいけない。

・三バツ(☓☓☓)・・・時間の経過や距離を省略する。両方の使い方をする際は、時間経過を柱に書く。

・台詞・・・田中太郎「なんとかかんとか」の書式で書く

・モノローグ(心の声)・・・田中太郎M「なんとかかんとか」の書式で書く
・ナレーター・・・ただのナレーターの場合はN、人物のナレーションは、田中太郎N「なんとかかんとか」

シナリオを面白くするには

・図書館などで名作シナリオを読んだり、実際の映像を見て批評眼を養う

・シナリオ全体で主人公のセリフや主人公に関わるト書きの割合を多くする

・主人公の履歴書を作り直し、再検討する

・誰か、何かと激しく対立させ、主人公に”危機”を与える

・ライバルになったつもりで主人公を困らせる

・ファーストシーンに力を入れる

・起承転結の場合、承で大きくストーリーを動かす。起・承・転結のつもりで書く。

・映像作品は刻一刻と進行する時間の流れに観客を巻き込むメディア。
シナリオは常に状況を変化させ、一秒たりとも停滞させてはならない

良いセリフが書けないときは

・最初は気にせず台詞を書いていき、長台詞・説明台詞を後から推敲する。
・平凡な言葉が最高の言葉として伝わるようにシーンやハコ書き、構成を工夫する

シーン内の会話の流れ

①主人公が発言する
②相手・ライバル役が主人公の発言に対して意見を言う
③主人公が反論し、対立する
④第三者の別の角度からの意見が入る、または主人公の状況が変化する。
⑤主人公が結論を出す(意見が変わる、または最初の意見を貫く)

・シナリオ執筆時や推敲時に順番を崩す
一般的に⑤の結論から始めるほうが盛り上がる。
③と④だけを書いておき、次のシーンの冒頭で⑤の結論がわかるようにするのも良い。

三幕構成

シナリオ全体の
第一幕・・・25%
第二幕・・・50%
第三幕・・・25%

第一幕・・・ストーリーと主人公の設定を提示。”いつ、どこで起きている、誰の、何の物語か?”
      後半で第二幕につながる転換点を盛り込む。
<転換点とは>
主人公の状況や心情に変化が生じ、主人公の根本的な問題、シナリオで解決すべき課題が明確になる場面のこと。

第二幕・・・(前半)第一幕を受けての葛藤や対立が続き主人公の困難がより深まっていく(ピンチ1)
      (後半)問題解決や目標の達成に向けて動き出す(ピンチ2)

第三幕・・・クライマックス。最大の盛り上がりを見せる。
      第一・二幕で示された要素や伏線がすべて回収され、収束する。

序破急(三部五段)

序・・・冒頭部
破・・・中心部
急・・・結末

さらに段という小さなパートに分ける
序(一段)
破(一段)
急(三段)

五幕

作品全体を「発端」「葛藤」「危機」「クライマックス」「結末」という5つのパートに分ける。

①「発端」・・・物語や事件の発端。
主人公の設定や状況を描写した後、終盤で主人公にとって大きな事件や出来事が発生する

②「葛藤」・・・発端部での変化を受け、主人公が葛藤する。

③「危機」・・・クライマックスに向けてドラマを盛り上げていく。
葛藤から状況がさらに変化し主人公がより追い詰められる。

④「クライマックス」・・・ストーリーが最も盛り上がる

⑤「結末」・・・すべてが決着し、エンディング

ご都合主義に注意

・クライマックスになって突然新たな要素が出てくるのは拙いシナリオ

シナリオを書く力を養うには

・芸術、歴史、哲学、科学など幅広いジャンルの読書をし、知恵を蓄えておくこと

・映画・映像作品を見て、自分の好みのキャラクターや世界観、ストーリーを掴む。

・たくさんの映像に触れることで傑作・駄作の区別がつく。自分だけが見つけた名作があれば、繰り返し鑑賞する。台詞を暗記するくらい見る。

・そうやってあるジャンルに詳しくなったら別のジャンルの作品も見ていく。

・シナリオを探す(映画雑誌・シナリオ雑誌などに掲載されていることも)作品とシナリオを繰り返し見る。

・シナリオをまるごと書き写す(ト書きに特に有効)

・戯曲を読む、落語を聞く(一定の型があり構成の役に立つ、キャラ・ストーリーも、オチ・ひねりも勉強になる)

・好きな作品を分析し、構造を理解する(ストーリー、見せ場やゲストキャラを箇条書きにするなど)

金になりそうか

この本の内容がお金になるかは、ここからどんなシナリオを作って、そのシナリオがどれだけ売れる販促物になるかにかかっている・・・という身も蓋もない結論。

実験!

この本の作劇法にしたがって、成人向けCG集を作って売ってみようと思います。
画力とかキャラクターの人気とか、色々他にも売れる売れない要素はあると思いますが、そこはご愛嬌で!